合宿免許の性能
この白金の使用量が問題である。
現在では、一平方センチメートルあたり〇・四ミリグラムといわれている。
一平方メートルで四グラムであり、自動車一台には二五平方メートルのMEAが必要だとすると、一〇〇グラムの白金が必要になる。
しかし、すでにこの十分のIでも十分だという研究成果が発表されている。
すなわち、一台あたりI〇グラムでよいことになる。
大量普及するころの一台の自動車にI〇グラムの白金が使用されるとすると、そのコストは一台あたり約二万円である。
一〇〇万台の自動車に必要な白金はI〇トンということになる。
貴金属触媒分野で世界一のメーカーであるジョンソンーマッセイ社によると、一九九五年の白金の年間消費量は一五〇トンである。
この多くは、自動車の大気汚染を減少させるための触媒やエレクトロニクスの分野で利用されている。
それでは白金の埋蔵量はどのくらいあるのだろうか。
それは約七万トンともいわれている。
ただしこの埋蔵量は、消費量によっては増大する可能性があるらしい。
需要が増大すれば増産が可能なようである。
将来は、自動車用燃料電池に必要な白金の量が低下する可能性がある。
多くの研究者が白金必要量を下げる研究に取り組んでいる。
やがて白金をリサイクルして利用するということになると予想される。
ガソリンエンジンを長い間開発してきたエンジニアのため息を聞いたことがある。
「これだけプラチナ触媒を使っていいなら、ガソリンエンジンでもきれいな排気ガスにできる」。
そう、そのとおりだ。
しかし、ガソリンエンジンの弱点はその効率である。
燃料電池はガソリンエンジンの二・五倍から三倍の効率があるのだから、このため息はどうにもしようがない。
ソリッドーマシン燃料電池の原理は、熱機関のエンジンとはまったく異なるものである。
熱機関の効率はカルノーの法則によって決まる。
カルノーの法則によると、熱機関の動力への変換効率は、動作温度と排熱温度の差によって決定される。
動作温度が高く排熱温度が低ければ、その効率が高くなる。
排熱温度は周囲環境の温度より低くはできないから、一定の限度がある。
そこで動作温度を高めれば効率が高くなる。
この考えにもとづいて、火力発電所の動作温度をいかに高めるかという努力が続けられてきた。
しかし、それでも最近の火力発電所の効率は五〇%程度が限度であり、より大型にして熱損失の割合を減らしていったとしても、五〇%以上の効率の実現はきわめて難しい。
ところが、燃料電池では熱機関と異なり、小型の装置でも四〇-五〇%程度の効率を得ることができる。
燃料電池の内部を見ると、水素と空気を流すセパレータは複雑な流路をもっている。
まるでエレクトロニクスの集積回路を見ているような感じがしてくる。
数千個から数十万個のトランジスタを小さなシリコンチップ上に集める集積回路は、ソリッドーステートーフイジクス(固体物理学)の研究成果である。
燃料電池はこれに似て、「ソリッドーマシン(固体機械)」とでもいうべき可動部分がない魅力的な技術である。
必要な可動部は、ガス(水素と空気)と冷却水を流すためのコンプレッサとポンプだけである。
内燃機関の場合には、むりやりシリンダー内を上下に運動するピストンがあり、これを回転運動に変換するクランクーシヤフトがある。
このような運動部分は必ず摩擦損失を引き起こす。
ソリッドーマシンはこのような可動部分がない。
そして可動部分がなければ部品の消耗が少なく磨耗がなく、騒音が小さく信頼性の高い技術になる。
燃料電池は技術者を魅了するエレガントな技術である。
技術者を魅了するといえば、核融合に似ている。
核融合は、水素をプラズマ状態にして融合させてヘリウムにするときの核融合エネルギーを取り出す技術である。
放射性物質を出さず、ほとんど無限のエネルギーを生み出す魅力的な技術と思われていた。
しかし装置を巨大にしなければ、プラズマを閉じ込めることができないことがわかった。
巨大な資金を投じて巨大な実験装置をつくらなければ実験ができない。
そのため「核融合の研究をしていれば、いつまでたっても完成しないので失業しないで済む」という冗談があるくらいだ。
これに対して燃料電池の技術は、机上の実験装置でさまざまなテストができるので、核融合とはかなり違っている。
核融合のようなことにならないで済みそうだ。
すでに燃料電池の実動模型が売り出されている。
一万円から数万円で買えるもので、実際に水素が吹き込まれると発電し、モータを回転させ、ランプを点灯させ、模型自動車を走らせることができる。
固体高分子型燃料電池はエレガントな技術であるが、その理由のひとつはクリーンな燃料を要求するということでもある。
使用する燃料には純粋な水素が必要であり、硫黄分や一酸化炭素などが混入すると性能が低下する。
寒冷地の雪氷、砂漠の砂塵、海岸近くの塩分を含む空気など、環境条件が異なると性能が低下する可能性がある。
これはいわば繊細な技術であって、内燃機関のように劣悪な条件でもどこでも動作する技術とはかなり異なっている。
逆にいえば、燃料電池はクリーンな燃料を使うのだから、大気汚染や温暖化を起こさないのは当然だという見方もあり得る。
「貴婦人にケーキを食べさせれば廃棄物もきれいになるのは当然だ」という皮肉も当てはまる。
しかしクリーンな燃料をつくる手間をかけても、燃料電池は効率が高いので、十分にお釣りがくる技術なのである。
集積回路の引き起こしたエレクトロニクスの技術革新は、二〇世紀の最後の二〇年回の産業界をリードし、IT革命をもたらした。
パソコンのCPU(中央演算処理装置)やメモリーはLSI(大規模集積回路)から製造されている。
この技術革新は大型コンピュータを、机の上にのるパーソナルコンピュータにしてしまった。
LSIは、インテル社の創設者ゴードンームーアの予測に支配されているといわれている。
その予測とは、「LSIは一八ヵ月ごとに性能が向上して、コストが二分の一になる」というものである。
この現象は一九六〇年代後半から現在まで進行しており、二〇一〇年ころまで続く。
私はこれと同じことが、燃料電池の世界でもすでに起きていると感じている。
その理由のひとつは、研究開発に大型の設備が不要であり、多くの研究者が小さな実験台の上でさまざまなアイディアを実験できるという点にある。
ADL報告米国のシンクタンクとして知られるアーサー・デイーリトル社(ADL)は、ゼロックスの特許によってその基盤を確立した会社として知られている。
ADLは二〇〇〇年三月、燃料電池に関する包括的な報告書を発表した。
この報告はDOE(エネルギー省)の支援で行なわれた調査であり、自動車用の五〇キロワットの燃料電池システムに関するコスト分析である。
多種の燃料を処理可能な改質器、燃料電池、周辺機器を含んでいる。
五〇万台の車両生皮を仮定、二〇〇〇年時点の入手可能な技術をベースにしている。
表I‐3には、燃料電池の二〇〇〇年の推定コストがまとめられている。
五〇キロワット電気出力、年産五〇万台の場合の燃料電池部分のコストは、一キロワットあたり一七七ドル、周辺部分を含めて二九四ドルになっている。
人気キャラクターを題材にした合宿免許です。サルでもわかる合宿免許です。
合宿免許がなくなり次第終了します。合宿免許の世界へあなたをお招き致します。
合宿免許の利用価値をご存知ですか?デザインが豊富な合宿免許です。
